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廃炉推進業務

廃炉推進業務について

わが国では、法律により運転を終了した原子力発電所は、原子炉や建屋等の全ての設備を解体・撤去することと定められており、これを「廃炉」といいます。
国内における着実かつ効率的な廃炉を実現するため、日本全体の廃炉の総合的なマネジメントや廃炉に要する資金の確保・管理などをNuROが担っています。※
※廃炉推進業務は「原子力発電における使用済燃料の再処理等の実施及び廃炉の推進に関する法律」に基づいて実施しています

廃炉完了までの工程

廃炉は完了まで30~40年程度の長期間にわたる作業で、以下の通り段階を踏みながら進めます。

運転終了 第1段階(解体準備)燃料搬出、汚染状況調査、除染 使用済燃料を発電所外に搬出 安全確保のため、放射性物質による汚染状況を調査 第2段階(周辺設備解体)周辺設備の解体 放射能レベルが極めて低い原子炉領域以外の周辺設備から解体 第3段階(原子炉領域設備解体)原子炉等の解体 放射能レベルが比較的高い原子炉領域を解体 第4段階(建屋等解体)建屋等の解体 最後に汚染されていない建屋等を解体 跡地の有効活用

解体にあたっては、発電所内にある放射性物質を適切に管理する必要があり、作業の安全確保のため、各原子力事業者は国の原子力規制委員会の認可を受け、終了確認までの間、規制に基づいて作業を進めていきます。
最終的に廃炉を終えた原子力発電所は更地となり、有効活用されます。

廃炉の状況

全国の商業用原子炉のうち、24基※の廃炉が決定しています。(2025年1月時点)
日本では、商業用原子炉で廃炉が完了した実例はまだありませんが、2024年12月に浜岡1,2号炉で国内初の原子炉領域の解体撤去の申請が認可されるなど、今後作業は本格化する見通しです。

※福島第一原子力発電所の6基は、原子力損害賠償・廃炉等支援機構が廃炉に向けた戦略プランの策定や必要な技術に関する研究開発、助言・指導・勧告、廃炉等積立金の管理等を実施しています。

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